無一文の億万長者

無一文の億万長者
コナー・オクレリー著
¥2,100(税込)/ダイヤモンド社
2009年2月14日発売

有名免税店DFSの創始者は、世界有数の大富豪なのに、飛行機はいつもエコノミークラス、食事もハンバーガーという変わり者。いつしか、財産のほとんどを寄付して、慈善事業に精を出し始めるように。彼を突き動かすのは、いったい何なのか? 慈善、ビジネス、財産、成功、人生にまつわる、さまざまなことを考えさせる一冊。

【感想】
DFS(デューティーフリーショッパーズ)に行ったことはあっても、企業については何も知らなかったわけですが、この本を読むと、DFSの成り立ちや創始者についての一部を垣間見ることが出来ます。
米国の慈善活動、寄付のスケールの大きさや、「子孫に美田を残す」日本と、「一代で使い果たす」米国との明確な意識の違いもを改めて思い知らされます。
訳者のあとがきにも書いてあったのですが、この本を読むと、日本人としては「こんなにカモられていたのか!」と何とも言えない気分で読み進むことになります。
今でこそ、日本人の旅行形態も変わり、「ぼろぼろのズボン姿なんかで現れるようになったー長年われわれが商売相手にしてきた日本人とはちがう」「年齢も下がり、あまり裕福でなく、要求するものも増え、以前の人々を縛っていた贈答などの伝統をあまり気にかけなくなった」(本文より)(私達はきっとこの世代に分類されている)わけですが、70年代、80年代の日本人がハワイや香港やグアムでたくさんお金を使った事が巡り巡って慈善活動に使われたのならばよし、と思えばよいのかもしれませんね…。
DFSと言えば、日本人なら1回は行ったことがあると思いますので、ハワイの文化や観光とは直接関係はありませんが、興味があれば手にとってみて欲しい一冊です。(ただし、文章が冗長で読みづらいところもあります)