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対談
PLUMERIA UNIVERSITY

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−皆でノウハウを共有したい−

■原田(司会進行):最初に代表のMATTさん、マレカさん、自己紹介をお願いします。その後、参加者の皆さんを私からおひとりずつ簡単にご紹介させていただきます。

■MATT:MATTです。よろしくお願いします。
今日の座談会は8011web.comで公開して、会員の皆さんやプルメリアに興味を持っている人達に日頃の活動をお伝えできたらいいなと思っています。matt

プルメリアユニバーシティはお陰さまでメンバーが約250人という大きな団体になりました。
みんなで研究しながら花を咲かせるのはすばらしいことなので、アイデアや研究成果を惜しみなく発表していくようにしたいと思っています。
特定の人が利権のためにやる形だと非常に小さな世界になってしまって、せっかくみんなの持っているノウハウが利益のためだけに利用されてしまう可能性もあります。
例えばふじりんごは、ひとりの学者が農家に、交配をはじめとしたノウハウをすべて教えて、あんなにおいしいりんごになったそうです。誰かが利権を取ってその人だけが作っていたら、あそこまで世界に誇るりんごにはならなかったと思うのです。

ハワイで咲いている花を日本で咲かせるというのは、非常にすばらしいことだと思います。研究、あるいはみんなで楽しむにも取り組みがいのあるものだと信じていますので、この機会に自分の考え方や花に対する思いやりを大いに話し合っていただきたいと思います。

■マレカ:今日はわざわざ仕事を休んで集まってくださった方もいらっしゃいます。ありがとうございます。去年はイベントにもあまり参加しなかったので、今年はいろいろなイベントに参加したり、このような座談会を開いたりして、ユニバーシティの活動をもっと活動的にしたいと思っています。
mareka

■原田:お集まりの皆さんの中には、初めて会った方もいらっしゃるということです。今日は皆さんのお名前をニックネームで呼ばせていただきます。
では、やまちゃん。栽培暦は10年と結構長いですね。
■やまちゃん:はい。長く栽培しているのですが、本数も種類もあまり多くはないです。
■原田:くまやのゆみこさんは栽培暦約6年。hinahinaさんは栽培暦2年半。
■マレカ:hinahinaさん、とても優秀ですね。
■原田:たくさん花を咲かせていらっしゃるんですね。
■MATT:一番優秀ですよ。ユニバーシティでは今年はまだ咲いてもいないのに。
■原田:ご夫妻でいらしていただいたシンディーさんとえりさん。おふたりでともに5年ですね。
■シンディー:私が栽培を始めて、不在の時は管理をお願いしているんです。今までに、枯らしたことはありません。

−育てはじめたきっかけは…−

■原田:すばらしい連係プレーですね。二人三脚の成果を今日は是非お話してください。では、皆さんの育て始めたきっかけをお聞かせください。やまちゃん、すごく素敵なきっかけがあったそうですね。
■やまちゃん:ちょっと恥ずかしいんですけど、結婚式をハワイで挙げまして、その時の記念にと買って来た、たった1本のイエローから育て始めました。

yamachan PUS #196【やまちゃん】プルメリア栽培歴:10年
●プルメリアを育て始めたきっかけ:
10年前に新婚旅行でハワイに行ったときのおみやげですが。 今は記念樹ですね。
●好きな花の種類:
自分の中ではプルメリアといえばイエローしかないと思っています。 他ももちろん好きですね。
●育てていて嬉しいことなど:
当然ですが花が咲いたときは嬉しいですね。
●ひとこと:
現在、地植に挑戦中ですが相模原あたりは温室無しでは無理のようです。 冬場だけ簡易の温室を自作する予定で現在、思案中です。 いつか成功させて花を咲かせて見せます!


■マレカ:空港で売っている苗木ですか?
■やまちゃん:ABCストアですね。プルメリア=イエローだなと思っていて、イエローしか頭になかったんですよ。あの頃は情報がなかったので、買ってきても何もわかりませんでした。プルメリアという名前自体が日本ではまだ広まっていませんでした。
■マレカ:最近は皆さんが品種名で呼んでいたりするからうれしいですね。
■原田:やまちゃんはハワイでは1本だけ買っていらしたんですか?
■やまちゃん:そうです。当時何の情報もない中、うちのお袋が植物が好きだったのでほとんど任せっきりで育て始めました。
■原田:咲きましたか?
■やまちゃん:その年の真夏につぼみをつけて、陽の当たるところに移動しつつ育てて、秋になる前にばっちり咲きました。
■マレカ:いいスタートでしたね。
■原田:全くノウハウがない中でお母様が育ててくださったんですか。
■やまちゃん:そうですね。挿し木の知識もありませんでした。
■マレカ:茎の太さにも初めは驚きますよね。
■やまちゃん:園芸用の普通の腐葉土や赤玉を使っていました。
■原田:冬越ししましたか?
■やまちゃん:はい、家の中に入れておいたんですが葉っぱが落ちて、そういうものなんだねと話していました。
■マレカ:葉が落ちると枯れてしまったと思う人がいますが、園芸を知っている人は落葉樹だと認識するようですね。
■原田:ちなみにそのプルメリアはまだあるんですか?
■やまちゃん:ええ、それだけしか持っていないんですよ。
■原田:ということは、10年経った今もあるということですか?
■マレカ:増やしたということ?
■やまちゃん:そうです。ひたすら増やし続けて今に至っているんです。

やまちゃんプルメリア

やまちゃんプルメリア
写真:やまちゃん宅のプルメリア
■シンディー:枝を切って増やしているでしょ?
■やまちゃん:そうです。
■一同:すごい!
■原田:ものすごい記念樹ですね。
■やまちゃん:ぶつ切りにして挿してどんどん増やしましたよ。
■原田:何鉢位になりましたか?
■やまちゃん:5鉢位でとどめていますね。いろんな人にどんどんあげてしまっているので。毎年、枝の本数×3倍ずつ増えて、ものすごい数になってしまって。そうなると運ぶのが大変なので。
■マレカ:人にあげられる位あるんですね。
■原田:奥様は今何ておっしゃっていますか?その記念樹を見ながら愛の言葉をささやいたり?
■やまちゃん:いやー、さすがにないですね(笑)。
■マレカ:これ以上増やさないでと言われたりしますか?
■やまちゃん:それはないですよ。増やしたいみたいですよ。
■原田:毎年咲くと楽しみになりますよね。
■やまちゃん:そうですね、2年前ハワイで買ってきたものは、ピンクのつもりで買ってきたのですが、咲いたらイエローでした。
■MATT:そういうことはよくありますよ。赤を買ってきて黄色が咲いちゃう。
■やまちゃん:蕾が伸び始めて他のものよりピンクがかっていたので、きっとピンクだなーと思っていましたが、ぱっと開いたらイエローでした。

−過保護にしています−

■原田:次に、同じくきっかけはハワイからというシンディーさんご夫妻、お願いします。
■シンディー:きっかけはやまちゃん同様に新婚旅行です。到着ロビーを一歩出た瞬間の白い花といい香り。その後しばらくハワイには行きませんでしたが、少し余裕ができて夏休みに行くようになってから、やっぱりこの花はいいなと思っていました。でも、ハワイの樹木だから日本では絶対栽培は無理だと思って我慢していました。

シンディー eri PUS #094 【シンディーさん】【えりさん】
プルメリア栽培歴:5年
●現在栽培している苗木:
シンガポール、レインボー、デューク、コモンピンク、コモンホワイト、bali whiri、ボタニアルガーデンで採取した名前のわからない種から芽を出したチビメリア10鉢ほど栽培しています。
●育てていて気がついたこと:
水も水道水の場合は、ペットボトルなどに一度入れ、2、3日置いたほうがいいみたいです。
●ひとこと:
毎年咲くとも限らないし、あせらず楽しみに待ってあげてくださいね、愛情を注げば必ずプルちゃんは答えてくれますから、気長に待ちましょう。


ある時、代々木公園でハワイアンイベントがあり、あるショップに鉢植えがあって、日本でも栽培ができるんだなと思って、そこで買ったホワイトが今日持参した写真のものです。冬にも花が咲いたんです。

■えり:うちでは、小さい温室のようなもので育てています。
■原田:温室はご自分で組み立てたんですか?
■シンディー:はい。園芸用ヒーターも買って過保護にしています。
■えり:お正月にも咲いていました。
■原田:お正月にプルメリア、すごいですね。
■シンディー:ただ、そこに至るまでに3年間は葉っぱしか見ていませんから。
■マレカ:写真を見ると、2つに枝分かれしていますが、そこが伸びるまでに時間がかかりますよね。

シンディーさんのプルメリア
写真:シンディーさん、えりさんのプルメリア

■シンディー:お正月に咲いたところから2つに分かれました。
■やまちゃん:2回目の花が咲くまでは、ちょっと間があきますよね。
■シンディー:1回目が咲いて、次に咲くまでに15〜20センチ位枝が伸びないと花芽は出てこないような気がします。
■MATT:そうですね、だいたい30センチ位は伸びないと次の花は咲きにくいようですね。
■やまちゃん:1回目に花が咲いた後は、ひたすら枝が伸びるという感じですよね。
■シンディー:これが私が代々木公園で購入した最初の1鉢目のコモンホワイトだと思われる花です。

シンディーさんプルメリア
写真:シンディーさん、えりさんのプルメリア(ホワイト)

■原田:買った時はどの位の大きさだったんですか?
■えり:30センチ位でした。
■シンディー:買った時は、5号鉢に1本きゅうりが刺さっているような状態でした。
■やまちゃん:花芽をつけたのは何月位?
■シンディー:花芽じゃないかな、というふうに見えるようになったのが5月の連休明け頃。濡れた感じで葉っぱとは違う白いぷちゅぷちゅした何かが出始めました。
■マレカ:ブロッコリーみたいなね。
■やまちゃん:最初に花が咲いたのは?
■シンディー:最初は11月頃で、ビニールハウスに入れてやってみようかと言い始めました。
■やまちゃん:やっぱり11月なんですね。秋から花芽をつけたのものは、咲かせてあげないといけないという使命感を覚えます。
■シンディー:はじめて咲いた花は小さいし、つぼみのまま落ちてしまうものが多かったです。
■原田:最初の花が咲くまでは割と期間があるんですね。
■シンディー:3年ぐらいはかかりましたよ。プルメリアを育てている人に言いたいのは、草花ではなく樹木だということです。

■マレカ:日本の住宅事情もあるので、プルメリアが大きくなることをあまり知られたくないんです(笑)。
■シンディー:(笑)、草花とは違うので、毎年花が咲くとは限らないと思っておかないとね。
■原田:花が咲くまでに長い待ち時間があって、初めて咲いた時はどうでしたか?
■シンディー:感動ですよ。これを逃しちゃいけないと、写真をバチバチ撮りました。
■えり:仕事に行かなかったよね。
■シンディー:仕事どころじゃなくなって、暇さえあれば見に行って、つぼみが膨らんできたなとか。
■えり:陽のあたるところ、陽のあたるところ、一緒になって動いていました。
■シンディー:それから湘南祭でマレカさんとMATTさんに初めて会って、その後、ミーティングに出席しました。その頃は、プルメリアユニバーシティが立ち上がって1年位だったし、湘南祭で知り合うまでは、日本にプルメリアの団体があるのを知りませんでした。ただただプルメリアが好きだという単純な集団なのがいいと感じています。
■マレカ:熱帯植物に範囲を広げず、プルメリア一種類なのもいいのかもしれませんね。
■シンディー:うちは、プルメリアをメインに育てていて、ハワイのボタニカルガーデンからもらってきた種で育て始めたチビメリアちゃん達が今では10鉢位になって、1年物、2年物という風になっていますが、もう収拾がつかなくなっています。これをイベントで売ってこの会の資金にしてもらおうかとも考えています。

■やまちゃん:ところで、種から咲かせたことはありますか?
■シンディー・えり:まだないです。
■やまちゃん:誰もまだ咲いていないですか?
■マレカ:私はありますよ。咲きました。
■やまちゃん:どんな色だったんですか?
■マレカ:ピンクのしぶきっぽいまだら模様でした。
■やまちゃん:ピンクが咲いたんですか?普通見ないような花になりましたか?
■マレカ:ちょっと変でしたね。
■MATT:どうしても種というのは自然交配だから、どちらかの色になるという訳ではないんですよ。
■マレカ:何色が咲くかは、咲いてみないとわからないことが多いですね。
■MATT:いろんな品種の花粉が飛んでいるからわからないんですね。だから種に関しては、アソートでしか外に出せません。1種類の畑の中で1種類の種だと割と原木に近い品種になるんですよ。
■やまちゃん:そういうことなんですか。
■MATT:現在プルメリアの品種は51種登録されていますけど、それはThe Plumeria Society of Americaに登録された分だけなので、本当は千何百種類もの品種があるんです。
■やまちゃん:プルメリアは変異しやすい花だと聞いたことがあります。
■MATT:原木の品種がわかっていても、種の場合は予測でしかアナウンスできないんです。この色だとは言い切れません。僕の経験だと、日本の場合は種から育てると本当に強く生きるんですよね。
■マレカ:種から育てたものは挿し木よりも根が強いんです。根が強いからつぎ木の元の台木として使えます。切るところの周りからしか根が出てこないから穂木向きです。だからある程度育てておいて、V字に切って差し込むんです。
■やまちゃん:それいいですね。
■MATT:タイでは挿し木で作っているところが多いみたいですね。
■やまちゃん:種からだと、花がついてくれないのがありますよね。
■マレカ:だめなのもありますね。いつまでも細くて育ちが悪いものもあります。
■やまちゃん:そういうのは代木向きなんですね。いい話を聞きました。
■MATT:木だけまっすぐ伸びて2m位になるものもあります。
■やまちゃん:やっぱりDNAを持っているからなんでしょうね。
■MATT:本来は木なので、基本的には木として生育してからじゃないと花が咲きません。
■マレカ:種から花をつけるまで、3年はかかると言われていますね。
■MATT:そういう試行錯誤も文献として残して、やまちゃんなんて研究が好きだからレポートにしてプレス(注:プルメリアユニバーシティで発行しているニュースレター)で発表していくと、ものすごくいいんですよね。
プルメリアプレス
写真:PLUMERIA UNIVERSITY PRESS(プルメリアユニバーシティ発行)
プルメリアに関する情報満載のニュースレター。会員になると年に3回届けられる。


■やまちゃん:そうかもしれません。興味津々ですよ。
■MATT:園芸品種に関しては、園芸ガイド等の雑誌に情報提供を求められるんです。僕らも最初に日本で公表したのは、やっぱり園芸雑誌でした。
■マレカ:当時はまだ発表できる資料も少なくて、1年目はちょっと試作を見せただけでしたね。
■MATT:情報を持っている人達が少ないせいか、本に情報が掲載された途端に問い合わせが殺到したんです。プルメリア栽培について、悩んでいる人がたくさんいるならば、持っている情報や資料を使いながら、受け皿になる組織を作らなくちゃいけないんじゃないかということでユニバーシティを始めました。今では、みんなで問題を解決したり、様々な試行錯誤や研究をしたり、いろいろな面でプルメリアを育てるよい環境が育ってきていると思っています。
みんな何でも難しく考えがちですが、園芸品種だから趣味であって、これで農園を作ろうとは思わないでしょうし、暖かい部屋で秋にでも花が咲いた木を見るだけでハワイにいるみたいで気持ちがいいじゃないですか。これが醍醐味だと思います。例えば、フラをやっている人ならば、生花をつけて踊れたら、これ程いいことはないと思います。
■マレカ:そこだけハワイになっちゃう。

 

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