今回インタビューに登場してくださるのは、ププレボーイズのみなさんです。
横浜は関内にある「ミリオンズデリ」で、メンバー4人に直撃インタビュー。
ライブ直前の慌ただしい時にもかかわらず、余裕のトークをしてくださいました。
ライブは絶妙なMCを交えながら、サーフ・ロックを中心にバラードあり、トラディショナルハワイアンもあり、最後は懐メロで客席もスタンディングの超盛り 上がり。
おやじ達は最高にカッコよかったです!!

PUPULE BOYS(ププレボーイズ)
ハワイと海を愛する、サーフハワイアンバンド 1999年結成。男性4人組。
Pekelo 山内
ヴォーカル
ウクレレ
Paniolo 山内
ヴォーカル
スチールギター
ギター
Kamoku 高橋
スラッキーギター
Takohe 田口
ベース
コーラス
70年代のサーフロック系音楽、トラディショナルなハワイアン、そして、ハワイアンスタイルのオリジナル曲に至るまで幅広いスタイルを演奏。広い音楽的 バックボーンと個性ある軽快なステージングが持ち味。東京、湘南をベースにイベント、コンサート、ライブで活動中。

「気持ちいいところを全部やりたい」

─今日は日本のハワイミュージックについてのお話をざっくばらんにお聞かせ願えれば。
PEKELO:ハワイミュージックと言っても、いろいろな音楽のスタイルがハワイにはあると思うので、その中で、僕たちは、気持ちいいところを全部やっていきたいかなと。
でも他のバンドと同じような音になってもしようがないので、そのあたりは個性が出るような選曲、もしくは作曲活動ということを考えています。
あとは、波乗りが好きなので、海に入っている人たちがわかるような雰囲気のもの、そういうものをやっていきたいし、もうちょっと枠を広げると、ハワイアン AORみたいなものが良いのかな、という気はするんです。そこが僕たちの音の狙いどころ。
PANIOLO:ハワイミュージックというのは特殊なイメージがあるのだけれども、そこにこだわる必要はないかもしれないですよね。
KAMOKU:なんでもあり。
PEKELO:それがハワイの文化だと思うし。
PANIOLO:要は、ハワイアンがやるロックでもなんでも、ハワイアンがやればハワイアンミュージックなんだと。そういった感じでおれたちもやっていきたいなと。厳密に言うと、ジャパニーズミュージックなんですけれども、おれたちは日本人だから。
PEKELO:どこかでオリエンタルなんだよ、きっと。

「今は自然にやっている」


─ププレボーイズのサウンドがデビュー当時から変わってきているイメージがあるんですけれども、そのあたりはいかがですか?以前は、いわゆるハワイアンというイメージが強かったのですが。
PANIOLO:勘 違いされてしまうと困るんですが、嫌いじゃないんですよ、いわゆるハワイアン。最初はそういう取り組み方がおもしろかったんだけれども、今はまた興味が違 うところにきたというだけであって、別にこっちからこういうふうに進化したとか、嫌いになったとか、こっちに乗り移ったということではないのです。
KAMOKU:根 底にはアロハとかハワイアンというのはあって、ただ、そこに行き着くルーツを探ってみると、ハワイアンをやっていた人たちがロックをやったりしている。僕 らはそういうところに触発されたり、やはり若い頃、これってもしかしたら普通のAORと思っていたのだけれども、ハワイのアーティストたちがやっていたん だみたいなことを、いまになって再認識して、これっておれたちがやってもいい音楽だし、取り入れない手はないねと。結局、気持ちいいところ気持ちいいとこ ろにいくとそういう方向に向かって行くということかな。
PEKELO:そういうふうに、ぺろっとむけたのは山内雄喜さんに会って話をしたら、「好きなようにやればいいんじゃない」と、その一言でぺろっとむけた感がありますね。

─今は自然にやっていると。
PEKELO:そう、だからみんな好きなミュージシャンは別々だし。
KAMOKU:最 初は、スラッキー・ギターというハワイの独特なチューニングのギターを始めて、そうこうするうちに、やはりハワイの曲しかできないのか、みたいなところで 行き詰まってくるんですよ。でも山内雄喜さんと話をしたら、もともとそんなにかたちがあるものじゃないのだから、なんでも好きな曲をやったらいいと、そう いうものをやるということが音楽のルーツだ、みたいな話になって。
PANIOLO:最 近、KAMOKUと2人で、クリスマス用のスラッキーのレコーディングをやっていたんですけれども、できあがった音を聴くと、もうぜんぜんトラディショナ ルじゃないのね、もう普通にオープンチューニングのギターでやっているだけなんだよね、そのへんもこだわる必要はないかなと思ってますね。

「ハワイアンミュージックの可能性を広げたい」

─曲ではなくて演奏の方法というか、マインドなのかなと思っている??
一同:そうそう、スピリットですね、ハートですよ。かたちはどうでもいい。
PEKELO:現にハワイのミュージシャンが来て話しをして、どんな曲をやっているの、聴いているのと聞くと、ジミヘンとかロックンロールとか、それでハワイアンがその中の一つで、他にも違うバンドをもう一つ持っていたりする、そんなスタイルでいいんじゃないかと。



─最近はフラを中心に、いろいろと盛り上がっている気配がありますが、そのへんはいかがでしょうか。?
PEKELO:いいんじゃないですか、フラみんなすごくうまくなっているから、盛り上がらざるを得ないでしょう。僕なんかが始めたころよりは、格段の差でしょう、いまの人たちは。
それで本当にうまくなって格好よくなったから、盛り上がって当たり前だと思うし、それはそれでどんどん盛り上がってほしいし、そうなってくると、ハワイ ミュージックをやっているミュージシャンが日本で少ないというのが辛いかなという気がしますが。でもそれはどうしようもない。
PANIOLO:それは最初の話に戻ってしまうんですけれども、ハワイアンミュージックというものが持っている雰囲気が、逆に人を拒絶していたりするんですね。だからもっと広げていきたいと。おれたちはそういうところをやれたらいいなと思う。
PUPULE BOYS ってハワイアンなんですかと言ったらそうですよと言って、こんなことをやってもいいんですか、こんなことをやってもいいんですよというのをやっていきたい ですね。

─ハワイアンというとトラディショナルの音楽をやっているというイメージがどうしてもあるのですかね?
KAMOKU:だから最初は言いづらかったんですよ、人にハワイアンをやってるとか好きだとかいうのも言いづらい部分がありましたね。だけどいまは。
PANIOLO:カミングアウトした。
KAMOKU:そ う、言ってみたらけっこうみんな好きで。なんでかというと、やはり波乗りが好きだったり、そういうところでつながっていて、心地いいとこ、心地いいところ にみんな行っていたんですよね、やはり癒されるじゃないですか。それで、カミングアウトしてみたら、実はみんなも好きだった。
PANIOLO:ほとんどの人がスチールギターを弾きながら、ファルセットで歌うおじさんがやる気持ちが悪い音楽だと思っていたと思うんです、ハワイアンミュージックは。
KAMOKU:あれはあれでね。
PANIOLO:あれはあれで楽しいんだけれどもね。
KAMOKU:いいと思う。
PANIOLO:それだけじゃないんだよというのを知ってもらいたいですね。

「若い子にもまねして欲しい」

─こういうことをやり始めようと思ったPUPULE BOYSの成り立ちを聞かせください。
PEKELO:お れは18ぐらいのときから、サーフロックをやっていて、カラパナとかセシリオ&カポノのコピーもやっていたし、オリジナルも日本語で湘南ポップス、プラス ハワイアンというような、ウクレレもステージでときどき弾いてたりしていました。コンサートの時はイントロ的に使ったりしていました。
そんなかたちでやってきて、バンドを一時やめて、その後、パニオロと出会って、最近こういう音が気持ちがいいよね、と言って、じゃあやってみようと。パニ オロは70年代から、スラッキーをやっていたんだよね。
PANIOLO:これは隠れキリシタンみたいなものですね。で、KAMOKUがさっき言ったように、カミングアウトした。
PEKELO:それで始まっちゃったという。その頃いろいろなハワイのおもしろいミュージシャンが売れ始めたころなんで、6年ぐらい前ですが、それにやはり影響された。
実はきのうもレコード屋さんに行って聴いたんですけれども、1980年代90年代でも、ハワイにもAORみたいなものが沢山あったんですね。
レゲエじゃなくて、ハワイアンミュージックでもなくて、ちゃんとAORのデビットフォスターみたいな人たちがいたんですよ。沢山あるのですけれどまだ紹介 され切れてないみたい。そういうのが世の中にどんどん広がっていくと、また違う感じになっていくかな。


─山内雄喜さんもAORやっていますよね。
PEKELO:そ うですよね、やっていますよね、AORのカバーをね。そう、メロディーの宝庫ですからね、あの時代のAORは。そんなのとスラッキーが出会ったら気持ちい いに決まっていますよね。おれなんかがやりたいところは、やっぱりそういうところでもあるし、グルーブ感を出していきたいと。
KAMOKU:ほかにない感じですね。
PEKELO:CDをいっぱい売ろうと思ったり、フラの人に支持されようと思ったら、たぶん違うことをやっていると思う。だから自分たちの好きなようにやっているというのが本当の話。
PANIOLO:本 当はこれを若いやつが格好いいと思って、まねしてくれるのが一番いいんですよね。みんなマネから始まるわけじゃないですか。おれたちが格好いいと思って やっているわけだから、それをみんな、格好いいな、ああいうのをやりたいなと思ってくれればいいなと。一部は思ってくれている人もいるんですけれどもね。

─若いミュージシャンも出てきていますよね?
PEKELO:少しずつね。
─ハワイアンというくくりじゃなくて、湘南サウンドとか、気持ちいいみたいなカテゴリーの中でやっているということでしょうか?
PANIOLO:もしくはケイソンよりのアプローチの仕方とか、みんなやはりだんだんどこか一つのところに来ると思うんですけれどもね。
─それは非常に先駆者的な立場からいうと、喜ばしいと。
PANIOLO:もちろん望ましいし、もっと早く広まってほしいです。
PEKELO:だっ ておれなんかはもう48じゃないですか。ラウラって24、親子なんですよね。それで同じ気持ちになってやっちゃっているってときどき怖いなと。いいのか なって。カバイハエだってこの間までみんな独身だったじゃない。おれたちみんな結婚していてガキもいるし。それ考えたらおれたちけっこう不利だよね。その へんがちょっと辛いかな。でも年齢に関係なく音楽が続けられればいいと思うし無理がないようにやりたい。

「これからはオリジナリティーのある曲を」

─最近、40代の後半のおじさんたち、元気ある人が多いじゃないですか。お金にも若干余裕があって、楽しみを昔知っていて、さんざん遊んでいたおやじが、 ちょっと落ち着いて、いい味が出てきて。
TAKOHE:それをやろうとしていますよね。
PANIOLO:
そういう余裕がある派と、あとやけくそ派ですかね。もうどうしようもないからやるしかないなみたいな。
─波乗りもロングをやっている人、40代に結構多いですよね。
PEKELO:波 乗りやっている人にわかってもらえる音というのを、基本的にやりたいですね。その中でも洋楽をけっこう聴いていた人達に聴いてほしい。パクリの音楽はもう 僕は好きじゃないので、基本的に、パクリはいやだよと、スタイルはいいんですけれども、メロディーまでいただきというのはやばいと思うし、それがいままで できなかったから、曲はそんなにたくさん書けなかったのだけれども、これからはなるべくオリジナリティーのある曲をつくって、みんなに聴いてもらいたい。
PANIOLO:
それが、この2枚目のアルバムだということになっていくわけで、話をそっちに持っていきましょうか。きりがないんで(笑)。
ジャケットも、見てもらいたいのですが、1枚目と同じラインを踏襲してつくったので、それもアピールできるところだと思うんですね。ぜひ手に取って見ても らいたいですね。

─それは非常に先駆者的な立場からいうと、喜ばしいと。
KAMOKU:おれたちが若い頃に出た70年代ポパイの表紙を彷彿するような、内容もUCLAだ、ハワイのサーフボーイだとそういうことが凝縮したようなアルバムですよね。
PEKELO:昔はそういうハワイの情報は欲しくてもポパイぐらいしかないんですよ。みんなポパイを楽しみに待っていたし、へえっと思ったし、僕たちの年代はそういう年代だったけれども、いまは違う。なんでもある。だけれども、僕たちみたいな音は逆に少ないと思うんですよ。
だからそういうハワイの入り口、どっぷりはいやだけれども、このへんだったら聴いてもハワイっぽくていいんじゃないという。ただしハワイアンが大好きな人 がおれたちの音を聞くと、「何?」ってなるかもしれないけれども、そうじゃない人たちが聴いてくれたら入り口になるという、ここからこういうのもあるよ、 いろいろなのがあるよと、これはスラッキーだよとか、そういうふうにみんなに楽しんでもらって、深いところへどんどん入って、はまっていってくれるという ことになれば、このアルバムの役割は達成できたかなと思うのだけれど。
おやじたちも懐かしい感じだなという感じで聴いてくれれば、新しいんだけれども懐かしいと感じてくれればよいですね。


─さて、話は変わりますが、ハワイに関してのお勧め、ここは行ったほうがいいよというようなところはありますか。
PEKELO:波 乗りの話が出ましたが、アラモアナの正面の公園、マジックアイランド。あそこの先端に行くと、夏のシーズンだと左側で波乗りしているのが見えるんです。横 から波乗りが見える、珍しいですよ。あそこはローカルしかいなかったりするのですが、昼間行けばぜんぜん問題ないし、行ってみると良いと思いますよ。
KAMOKU:月並みですけれども、ノースショア・マーケット、あそこのハムサンドはめちゃくちゃうまいですね、食べたほうがいいかな。
PANIOLO:
僕 は、たぶんどこにも紹介されてないんだけれども、ベローサというビーチがいいと思います。米軍の施設なんですが。ただ金曜日のお昼以降は、そこの門番とい うか、衛兵が週末の休みに入って立たないんで、その間は誰でも入っていけるので、キャンプなんかは大々的にやっていて、すごくきれいなビーチです。ベロー サです。
ほんとに、すごく好きなんですよハワイが。だから店のコースターからバッジから何でも全部ほしい。もちろん泊まったホテルのプレミアムのグッズは全部ほし いし、ワイキキなんか歩いたら、ニュースペーパーがありますよね、紹介本みたいなもの、あれの英語版のやつは全部持って帰ってくる、そのくらい好きです。
KAMOKU:月並みですけれども、ノースショア・マーケット、あそこのハムサンドはめちゃくちゃうまいですね、食べたほうがいいかな。
─TAKOHEさんはどうでしょう
PEKELO:TAKOHEの家かハワイだよね。
TAKOHE:おれの家がハワイですね。
PEKELO:材木座海岸の裏、すぐだから。犬がいて、ちょっと静かで奥まっていて。
TAKOHE:ぼけっとした生活をしているんで。
一同:一番いいよ。
PEKELO:練習場所もTakoheの家が多い。
TAKOHE:材木座スタジオ。
PEKELO:午前中波乗りやって、午後から練習と、そういうのが一番。音にとっても大切なところなんです。
PEKELO:
譜面とか前もってファクスで送っておくと、犬が食っちゃうんです。届いてない。
TAKOHE:犬の寝ているときにファクス送ってくれる(笑)?
PUPULE BOYS:今日のライブも楽しんでいってください!!

ライブ前のお忙しい中を、どうもありがとうございました。 (2004年9月26日)

取材協力:Millions of Tastes DELI-CARTE
横浜市中区山下町194-3Newport BLD.B1F
phone/045-681-6481
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