毎年、各地のイベントで歌っている姿を拝見していた笛吹奈保子さんですが、
お話をじっくりお伺いしたのは初めてでした。
数年前にアグネス・キムラさんから、「すごい子がいるわよ」と聞いていたので、私たちも注目していました。
ハワイ音楽の巨匠「ケオラ・ビーマ」からも絶賛された歌声は進化し続けているようです。
音楽との出会い、ハワイアンとの出会い、そして、今の想いなど、たっぷりお伺いしました。

【プロフィール】
笛吹 奈保子(うすい なおこ)
幼い頃から日本三大祭「御柱祭」の曳航(えいこう)できやりを歌う。
高校3年で上京、本格的なボイストレーニングを始める。
2001年、初めてハワイの音楽に触れ、その大きなグルーブ感や透き通った音に感動し、ハワイ音楽に浸透する。現在、ライブハウスやハワイアンイベント等で活躍中。
オフィシャルサイトより)

-音楽との出会いは?
笛吹:両親が音楽好きだったので、小さな頃からいつも家には音楽が流れていました。 生まれ育ったのは長野県の上諏訪で、御柱祭りで有名なところです。 土地に根付いた音楽もありましたし、家では一日中ラジオから音楽が聞こえていました。

-どんな音楽を聴いていたのですか?
笛吹:「とんこ節」とか「芸者ワルツ」とか、今で言う懐メロを父が好きで、夜になるとレコードをかけていましたね。 自分で聞くようになってからは洋楽を好んで聴いていました。小さな頃は日本の古い歌が多かったですね。

-人前で歌うようになったのはいつ頃からですか?
笛吹:私が歌を好きだとわかったので、父がマイクを買ってくれました。たしか4~5歳の頃だったと思います。そのマイクを持っていつも歌っていました。人前でちゃんと歌ったのは6歳ぐらいだったでしょうか。祖父の家のカラオケかお祭りの時で、木遣りを歌ったかどうかははっきり覚えていませんが、人前で歌うことがとても気持ちよかったことは今でもよく覚えています。

-近所で、「歌が上手い」と有名だったのですか?
笛吹:そんなことはなかったと思いますよ。家が玩具店をやっていたので、そこの元気な娘としては知っている方が多かったかもしれません。相当おてんばでしたから(笑) 58_usui_06.jpg

-音楽を仕事にしようと思ったきっかけは?
笛吹:子供の頃は音楽が仕事になるとは思っていませんでした。小学校で合唱団に入っていて、放課後、校舎の階段で一人で歌っていた時、エコーがかかってなんて気持ちがよいのだろうと思いました。その時に漠然とプロになれたらな…、とは思ったことはあったと思います。

-ハワイアンミュージックと出会ったのは?
笛吹:ハワイアンミュージックと出会ったのは、たしか2001年ですね。ハワイアンと沖縄音楽を融合させたようなイベントがあって、友達から「シンガーが足りないので歌ってくれない?」と声かけられて、気軽に引き受けたのが最初ですね。 それまでは全くハワイアンに触れたことなかったんですけれど。フラは何となく知っていましたけれど、ハワイアンミュージックと言えば、高木ブーさん、牧伸二さんと言う程度の認識で、ハワイアンのことはなにも知らなかったんです。

-最初に歌ったハワイアンの曲は覚えていますか?
笛吹:覚えています、トラディショナルの「カウルヴェヒオケカイ(Ka Uluwehi O Ke Kai)」と「ヘマカナオナレイナニ(He Makana O Na Lei Nani)」の2曲だったと思います。

-練習して初めて歌ったハワイアンにはどんな感想を持ちましたか?
笛吹:「なんだこの曲は?」と思いましたね?歌詞も呪文みたいでしたし、フラがついて成立するのかなとその時は思いました。でも、メロディーラインがシンプルで無駄なモノがそぎ落とされていて、自分の気持ちに合うなと感じましたね。言葉の意味はわからなかったのですが、自分の中では好感触でした。

-その後、ハワイアンにはまっていくわけですか?
笛吹:「どんなジャンルを歌っているのですか?」とよく聞かれたのですが、自分自身ではジャンルに拘りがなかったというか、何を歌っても良いのじゃないかと思っていました。
そんな時にハワイアンに出会って、その中にジャージーな曲であったり、カントリーであったり、ロックテイストであったりとあらゆる要素が詰まっていることを知りました。私の歌うところはここだ、と思って、それからはハワイアンミュージック一筋になっていきましたね。

-一筋に歌ってきたハワイアンの魅力はどの様な事ですか?
笛吹:自然体でいられますね。そこにある歌以上でも以下でもないシンプルさに強烈に惹かれています。私自身の性格としても「シンプル」が大好きなので。 作られていなくて、そこにあるモノが全てという感じがたまりませんね。

-ハワイアンの難しさはどの様に感じていますか?
笛吹:ウーン…、、、あの声 58_usui_05.jpg ですかね。ハワイアンの持っている声ですね。
たとえばハワイの人が日本の歌を歌ってもそれはハワイアンになってしまうじゃないですか。節回しがどうとかどういう声の出し方というテクニックではなくて、彼らが歌えばハワイアンになってしまう、あの声のすごさですね。 丸い声というのですか?上手く表現できないのですけれど。
緩いグルーブの中に入ってくる、あの声は絶対にまねできないので…、そのことはいつも感じていますし…、そこをどうすえばよいのかがとても難しいと感じています。

-その難しさを乗り越えて、日本人としてハワイアンを歌う事とはどういう事だと思いますか?
笛吹:たとえば、声だとか、育った環境だとか、ハワイ語の理解、詩の世界に関する理解など絶対に埋められないモノがあることも事実です。 その中で私がハワイアンを歌う意味は、やはり私にしか表現できない世界があって、聞きに来てくださった皆さんが一時の癒しを得ることが出来る空間を作る事だと思っています。

埋まらないモノは私の気持ち、ソウルで少しでも埋めたいですね。私というフィルターを通したハワイアンでお客様に何かを伝えることが出来ればうれしいですね。難しい質問ですね(笑)。

-フラと音楽の関係性をどう考えていますか?
笛吹:まず、フラダンサーのことをとても尊敬しています。私には出来ないことですから。
音楽がありきのフラとも思わないですし、フラありきの音楽とも思っていません。両方で成り立っていると思います。
フラの事を知るにつれて、歌に対する責任感が増してきました。フラと一緒の時は特に、歌詞は絶対に間違えないぞと思っています。それが、一緒に踊ってくれるダンサーへの礼儀みたいなモノだと思っています。どっちが欠けても駄目だと思いますから。
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-踊る方によって歌は変わりますか?
笛吹:基本的に変わることはありませんが、真剣勝負がダンサーから伝わってくると刺激されますね。
長く一緒にやっているダンサーだと気持ちがより伝わるので、フラに合わせて考えて歌うのではなく、思ったまま自由に歌うことが出来ますね。そんな時は素敵なダンサーと長いこと一緒にやってきて本当に良かったと思います。

-やはりライブは良いですか?
笛吹:良いですね。すごく緊張するのですが、それを乗り越えても歌いたいという魅力がライブにはあります。生でお客様の反応が返ってくるのは怖いのですが、本当に楽しいです。

-CDも二枚出されていますよね。オリジナルの曲はどうやって作っているのでしょうか。
笛吹:オリジナルの曲を作りはじめたきっかけは、日本人として日本語で伝えたいという思いがあったからなんです。作家ではないのでどんなモノを書こうという構想が初めからあるわけではないのですが、いつも思い浮かんだ詞やメロディーを書き留めています。

曲はとてもシンプルに作っているんです。ノートとペンとウクレレで作っているんです。本当に書くことが好きなので、たとえば、目の前にあったマッチ箱から連想する言葉を書き出していってまとめたり、インストの曲を聴いて頭に浮かんだ言葉を書いていったりというように。すごく時間はかかりますけれど(笑)。

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【最新アルバム「唄ドロップス」:2008年1月5日発売】

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【ファーストアルバム「Aloha To Everyone」:2005年5月6日発売】

-これからの活動はどの様に考えていますか?
笛吹:IZ(イズラエル・カマカヴィウォオレ)が大好きで、IZが好きでハワイアンが好きになったと言っても良いぐらい好きなんです。カバーを出来るとは思っていませんが、IZを目標にという大きな気持ちでハワイアンを極めたいと思っています。

また、オリジナルも、どうすれば皆さんに私の思いが伝わるのか、いろいろ試す一年にしたいと思っています。これまでの活動が大きく変わることはありませんが、ただ「楽しい」というライブではなく、毎回テーマを決めてやっていきたいと思っています。

-影響を受けたハワイアンのシンガーはいますか?
笛吹:もちろん一番はIZです。そして、今年ハワイ島でアンティ・ラ二・カラマさんの 家にホームステイさせていただいたのですが、彼女もとても素敵な方でした。60歳を過ぎていらっしゃるのですが、少女のような声で歌ったり、妖艶な声で歌ったりと自分の声を楽器の様に使うというのでしょうか、彼女の人生がひとつも無駄になっていない歌というのかな、とてもリアリティーがあって影響を受けました。

-今後の活動予定はいかがですか?
笛吹:4月17日にソロのホールコンサートがあります。
アルバムも出せればと思いますが…、レコーディングは歌えば歌うほどトンネルの中に入っていってしまう感じがして、いつそこから抜け出せるのかともがいています。光の差す方向に前向きに進もうと思っていますが、結構大変な作業ですね、(笑)。
ゴールデンウイークから夏にかけてはライブがずっと続いていきます。
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-音楽だけではなく、笛吹さんにとってのハワイの魅力は何処にありますか。
笛吹:まずは人ですね。そして、自然。 言葉にすると恥ずかしいですが、本当のアロハがありますね。
今年、ハワイ島へ行ったときに経験したのですが、自分が素敵なモノを見たときに、通りがかった人たちに「素敵なモノを見たから貴女も見てごらん」と一生懸命に教えてくれる人に会いました。
自分の幸せな気持ちを皆とシェアしたいと、心から思って伝えようしてくれる人に出会ってこちらも幸せな気持ちになりました。

-皆さんにお伺いしているのですが、ハワイでお奨めの場所はありますか?
笛吹:ハワイ島のシークレットビーチなのですが…、シークレットビーチは言っちゃ駄目ですよね(笑)マニニオヴァレイビーチ、すごく良い場所でそこで見た夕日は本当に美しかったですね。

-最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
笛吹:気持ちの入ったライブを続けていきたいと思っています。 癒されたいな、ちょっと踊りたいなと思ったときは是非遊びに来てください。 私はいつでも歌っていますから。

-ありがとうございました。

(2009年3月24日)

 


■笛吹奈保子初ソロホールコンサートMele Aloha vol.4

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公演日:4月17日(金)
出 演:笛吹奈保子
会 場:野方区民ホール(東京・中野)
時 間:18:30開場/19:00開演
料 金:前売¥4000 当日¥4500
お問い合せ:トイズオフィス
info@toysmusic.com
Tel. 03-3406-9241
トゥモローハウス 03-5456-9155
電子チケットぴあ http://t.pia.co.jp/ Pコード 317-331
ローソンチケット http://l-tike.com/ Lコード 75169
イープラス http://eplus.jp/ 

 

笛吹奈保子オフィシャルwebサイト