”Makana|マカナ”が久しぶりに来日した
先日恵比寿でおこなわれていた
『ALOHA TOKYO 2019』に
スラック・キー・ギタリストの
”マカナ”がゲストとして招かれ演奏した
Inter FM897にも出演し亀田誠治氏と対談していた
私はSNS上の映像しか見ていないのだが
彼が、残したメッセージに興味を持ったので
ちょっと書いてみる
”マカナ”来日は久しぶり2009年以来?
まずは”マカナ”について
ちなみに”Makana”はハワイイ語で「贈り物」の意
”マカナ”来日に反応するのは00年代からの
スラック・キー・ギター、ハワイイ音楽ファンか
国際政治に興味のある方かも知れない
”マカナ”が来日するのは久しぶり
調べてみたが、2004年、2006年には来日している
私も記憶がある
そして、2009年にも来日している記憶があるが…さだかではない
その後は、演奏のために来日していることはないと思う
199年アルバムデビュー
1999年に『Makana』でアルバムデビュー
2002年の二枚目『Koi Au』から
2003年『Ki Ho’alu: Journey of Hawaiian Slack Key』
2008年『Different Game』までの3枚は
ビクターから日本盤がリリースされている
そのタイミングで来日していたはず
ハワイイからのイケメン・ミュージシャン
としてプロモーションされ
日本でも人気があったのだ
(日本とハワイイのリリース時期にタイムラグがある)
師匠はボビーとサニー・チリングワース
00年代には若手No1のスラック・キー・ギタリストといわれた
9歳頃から、家族で進行のあったモデロウ家の
ボビー・モデロウJr.からスラック・キー・ギターの手ほどきを受ける
そう、『マウナロア』のボビー・モデロウだ
そして、11歳のときにスラック・キー・ギター四天王の一人
”サニー・チリングワース”に出会い
”サニー”最後の弟子となった
スラック・キー・ギターの系譜としては正統派だ
2005年頃だったか自宅に泥棒が入り
「”サニー”から譲り受けたギターが盗まれ
大変落ち込んでいる」とのニュースが
日本でも知ることが出来た
2009年、13年、15年とアルバムはリリースされているが
日本で販売されることはなくった
マカナもう一つの顔
しかし、10年代に入ると彼のもう一つの顔である
活動家としての行動がフィーチャーされ
世界中に名を知られていく
食料・健康問題、土地・経済的不平等、政府の政策について
音楽を通じ、問題提起し、発信している
オバマ前大統領に招かれホワイトハウスで演奏もした
そして、もっともニュースになったのが
2011年ハワイイでAPECがおこなわれたときのことだ
(APECには言及しないが賛否あり反対行動がおこなわれている)
夕食会で、演奏した”マカナ”は、予定されていた演奏ではなく
自ら直前に作ったというプロテスト・ソング
“We are the Many” を歌った
ジャケットの下に着ていたTシャツには
“Occupy with Aloha” と書かれ
それを参加者に見えるようにして歌った
‘Ye come here, gather ‘round the stage.
The time has come for us to voice our rage,’
『皆さんに私の怒りを聞いてもらうには良い機会だ』と
歌い始めた
この映像は全世界に流れ多くの反響があった
マカナは音楽を武器にした強い思いを持った表現者なのだ
[blogcard url=”https://www.democracynow.org/2011/11/14/occupy_honolulu_hawaiian_musician_makana_performs″]
前回の米大統領選では
”バーニー・サンダース氏”を応援し歌も作っている
今回も、このイベントのあと広島、長崎を訪れたと報じられている
マカナは言っている”魂が響く”
さて、ここまで長くなったが…
彼の人となりが分かっていただけただろうか
そこでこの、恵比寿でのメッセージを読んで欲しい
一つお断りしておくが、私はこの場には行っておらず
知人があげてくれた、SNS上の映像を見て書く
よって、その日の演奏などについては何も書けない
ただ、師匠のボビーがソロで弾くときの、身体の動かし方や
アクションとそっくりになってきた
そんな感想を持って見ていた
(あくまでも音ではなくて演奏のルック)
彼は演奏の最後にこんな事をいっていた
興味深く、面白かった
(聞き間違い、訳の精度などは私のできる限り…
何かありましたら、こっそり教えてください)
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Almost every Hawaiian song,
we hear this “Ha’ina ‘ia mai ana ka puana.”
But what does it mean?
Some people say
“Ha’ina ‘ia mai ana ka puana” means
“And so the story is told” or
“This is what I’m singing about.
Tell the refrain.”
But the great Hawaiian scholar
“Mary Kawena Pukui” translates
“Ha’ina ‘ia mai ana ka puana” as
“And so the echo of my soul.”
“Kumaka ka ‘ikena ia Hi’ilawe”,
“All eyes are up above the waterfall of Hi’ilawe.”
ハワイイのほとんどの曲で
(トラディショナル・ソング)
「ハイナ イアマイ アナ カプアナ」と
歌っていますが
どういう意味なのか
ある人は
「こういうお話です」
「こういう内容の歌でしたよ、繰り返します」
という意味だといいます
でも、かの偉大な学者でもある
「マリー・カヴェナ・プクイ」さんはこう解釈しています
「私の魂は、こう響いています」と
そして「クマカ カ イケナ イア ヒイラヴェ」とは
「すべての視線が、遥か上空のヒイラヴェの滝に向いている」と
Before I finish,
I’d like to thank you all of the people in Japan because, without you,
Hawaiian culture and music would not be so alive today.
Your love and passion for the culture helps us keep it alive.
And I encourage you to come to Hawaii and spend time with
the local people and become curious
about the traditions and culture,
they will touch your heart.
Thank you very much for being here.
(この演奏が)終わってしまう前に
日本の皆さんに、僕から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います
みなさん無くして、今日のハワイイの文化と音楽が
これほどまでに生き生きとすることはなかったと思います
ハワイイ文化に対するみなさんの熱い想いが支えとなって
私たちはハワイイ文化を維持することができているのです
ぜひハワイイに来てください
そして地元の人と過ごして、伝統文化に興味を持っていただきたいのです
感動してもらえると思います!
今日は、来てくれてありがとうございました!
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これが、”マカナ”からのメッセージだった
単純な、日本の観客に対する挨拶なのか?
ハワイイ音楽に対する、彼なりのメッセージなのか
一部のハワイイ音楽ミュージシャンは
日本の経済力があるフラ・コミュニティーのおかげで
バブル状態だ
20年前にはほとんどがパートタイム・ミュージシャンだったが
今は音楽だけで食べられるようになっている
そして、ハワイイのミュージシャン内でも格差が生まれている
そんな、他力本願的な状態を憂えているのではないだろうか…
“マカナ”なら…
深読み癖のある、私はそんなことを思ってしまう
自らの魂を響かせ、聞く者の魂を揺さぶる
ハワイイ音楽の神髄を”マカナ”は語っている
ハワイイ音楽は
生半可ではできないということだ
「きゃー、マカナが感謝してくれている…うれしい!」
そんな受け取り方で良いのか?
もっと深く心に響く言葉なのだ
彼のスラック・キー・ギターは「Slack Rock」
2014年”マカナ”はデビュー25周年を迎えた
2016年には、最新アルバム
「Introducing SLACK ROCK」をリリースさせた
彼は自分のスラック・キー・ギターを次のように語っている
「いくつかのギター奏法を1つにしよう」と考えています
スラック・キー・ギターの伝統に
マカナは独自のダイナミックスとハイオク・スタイルを加え
自らのスタイルを「Slack Rock」と呼んでいる
スラック・キー・ギターに
ブルーグラス、ロック、ブルース、ラガの要素を加えた
スタイルだそうだ
彼のハイ・ブリッドなスラック・キー・ギターは
新しい方向として受け入れられるのか
もう若手No1ではなく
スラック・キー・ギターのコミュニティーを
引っ張る年代になった”マカナ”
気になる存在だ
近いうちに、しっかりとしたライヴで来日して欲しい!
こんな長文になるとは…
やはり”マカナ”は魅力的な人物だ!