
ハワイイへの渡航がもとどおりになっても
CF,TV番組などの撮影が難しくなる可能性
ハワイイで何が起きている?
ハワイイで撮影された
TVプログラム、CF、ミュージックビデオ、映画は数多い
もちろん今は撮影できないが、新型コロナの脅威が去り
かつての様にハワイイへ出入り出来るようになっても
ハワイイ・ロケは困難になるかもしれない
いま、ハワイイで
日本の映像制作や広告制作者の方達にとって深刻な問題が勃発している
ハワイイの映像撮影にはビザが必要
米国以外の制作チームがハワイイでの映像(ムーヴィー)撮影を行う際には
ビザが必要となっている
このビザの取得は1980年代から徐々に厳格化されたのだが
それ以前は、観光ビザでの撮影も可能だった
ビザの厳格化は、撮影関係者のユニオン(組合)などからの要請で
現地、技術者の雇用、法の適正化が目的だった
80年代後半以降、日本から多くの撮影クルーがやってくるが
ハワイイの映像技術者に仕事が廻ることはなく
ハワイイでは不満の声が上がっていたのだ
現在は
Oビザ(卓越能力者ビザ)
・科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツの分野で卓越した能力を持っている方
・映画やTVにおいて卓越した業績を上げた方
Pビザ(スポーツ選手・芸能ビザ)
・国際的レベルのスポーツ選手
・国際的に卓越した実力のある芸能人
Iビザ(報道ビザ)
上記のビザが必要とされている
以前はHビザ(専門家-特殊技能職ビザ)が必要だった
ビザの取得は手間と時間がかかる
しかし、このビザを取るためには
米国大使館への書類提出、インタビューなど
大変な手間と時間がかかり
90年代になるとハワイイでの撮影は激減した
当時はH-1ビザ問題として日本の映像業界でも話題となり
オーストラリア、タイなどの東南アジア・ロケが増えた
そして、僕も当時現場にいて体験したが
申請してもHビザを取得できないスタッフが続出した
”ハワイイにもあなた程度の技術者はいる”とビザが出なかった
(どんな賞を獲ったかなどの実績が重視された)
運良くHビザを取得してハワイイで撮影が出来ても
Hビザ取得のレコードが残っていると
後日、プライベートでハワイイ観光に行っても
税関で、仕事でないのかと足止めされたり
酷いときには入国拒否されることが起こってしまった
HIFAによってビザ取得が容易に
そこで、ハワイイの撮影コーディネイト会社、個人が集まり
1986年から外国人撮影クルーがハワイで撮影をする際の
米国移民局との問題解決を主旨として
ハワイ インターナショナルフィルム協会
Hawaii International Film Association
(略称:HIFA/ハイファ)が設立された
HIFAに参加しているコーディネート会社が
窓口となって撮影に関する手続きを代行するシステムが出来上がる
1998年からは
HIFA の撮影クルー用ビザ免除プログラム
(通称:ハワイ・フィルム/ビデオ・パイロットプログラム)が適応され
海外の撮影クルーは面倒なビザ問題をHIFAに任せることが出来るようになった
このプログラムは故ダニエル・K・イノウエ上院議員
移民帰化局 (INS)、ハワイ経済開発観光局(DBEDT)
並びに関連労働組合(ユニオン)の力添えによって確立
実施できていたもので
なんの前触れもなくプログラムが無効に
しかし、今年になり3月11日と12日に
突然、HIFAからのビザ・ウェーバーによってハワイへ入国しようとした
撮影クルーの入国が認められず送還されるという事態が発生した
この措置を執ったCBP(税関国境警備局)にHIFAが問い合わせたところ
3月11日以降、撮影目的で入国する際には
移民法に則りI(報道ビザ)Oビザ、Pビザが必要で
HIFA の撮影クルー用ビザ免除プログラムは有効ではないとの見解が出た
よって、現在、HIFA の撮影クルー用ビザ免除プログラムは一時停止している
さらに、その理由も明らかにされていないという
ハワイイ・ロケのハードルが高くなってしまう
これが何を目的としているのかは分からないが
ハワイイにも大きなメリットがあった、このシステムを破棄するのは謎だ
関係者の方は嘆願書に署名を
これが現在の状況だが
HIFAは「撮影クルー用ビザ免除プログラム」の復活させるため
嘆願書を米国及び州政府機関へ提出する事にしている
嘆願書には、下記のHIFA ホームページよりアクセスできる