■Interview■ いま最も熱いハワイイアン・バンド”Nā Hoa|ナー・ホア” ロング・インタビュー!

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Nā Hoa|ナー・ホア インタビュー 

“Nā Hoa” Interview at Tokyo Dome Hotel: 2013.09.15

 

 Ikaika Blackburn
イカイカ・ブラックバーン(Ukulele)

 

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Halehaku Seabury-Akaka
ハレハク・シーブリー・アカカ (Guitar)

 

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Keoni Souza
ケオニ・スーザ (Upright Bass)

 

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Shu Suzuki (Interviewer+Photo)
Chieko Sekiguhci (Assistant Interpreter)

 

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今最も旬なハワイイのミュージシャンといったら
“Nā Hoa|ナー・ホア”で異論はないだろう
僕もインタビューをどうしてもしたかったグループ

9月に”ナー・ヒヴァヒヴァ2013″で来日した彼らを捕まえることが出来た

三人とも同じ歳で30才
ハワイイでも若いトラディショナル・ソング・グループだ

2012年にファーストアルバム「Nā hoa」をリリース
2013年のナ・ホク・ハノハノ・アワーズでは4冠を獲得し
一躍ハワイイを代表するトラディショナル・ソング・グループになった

アルバムを出してはいなかったがグループ歴は10年になる

アルバムもだがライヴを聞くと彼らの凄さが良くわかる
ナー・パラパライ解散後(現在もやっているがちょっと別物だ)
トラディショナル・ハワイイアンは停滞気味だった

ナー・ホアがその閉塞感をぶち破った
初めてライヴを聞いたとき鳥肌が立った
それほど衝撃的だった

ケオニ・スーザとハレハク・シーブリー・アカカは
カメハメハ・スクールの同級生

ケオニ・スーザとイカイカ・ブラックバーンは
ハワイイ大学の同級生

そんな関係で3人は出会った

アルバムを出して脚光を浴びたが
すでに3人はそれぞれ
ミュージシャンとしての地位を築いていた
様々なユニットで活動し名は売れていた

イカイカ・ブラックバーンはマウイ島出身で
今もマウイで消防士をしながら音楽活動をしている
最近、ソロアルバムもリリースした

ケオニ・スーザは日本にも度々来ているので
最もお馴染みかもしれない
彼のファルセットに酔わされたフラガールもいるのではないだろうか
日本のミュージシャンとの競演も多い
彼も本業はフライト・アテンダントだそうだ

そして、サウスポーのギターリスト
ハレハク・シーブリー・アカカは
ハワイイの名門一家の出身だ

叔父はあのスチール・ギターリスト”アラン・アカカ”
よって大叔父さんは高名な政治家 ”ダニエル・アカカ”

ミュージシャンとしてベース、ギター、ウクレレなどなど
何でも弾きこなすマルチ・ミュージシャン
彼のレパートリーは1万曲以上と驚くべき数字
他の二人も彼の音楽知識には脱帽している

3人でバンドを始めるときに成り行きでとりあえず付けたバンド名「Nā Hoa」
ハワイ語で仲間、友達の意味でそのまんまという感じだが
そのうち変えても良いと思っていたらしいが
今となってはもう変えられないだろう

それほど売れてしまった

さてどのような話が聞けるのかじっくりと読んでいただきたい!
賑やかで、さりげない言葉が並ぶが
本質を突いた話が聞けていると思う

 

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2013年のナ・ホク・ハノハノ・アワーズで新人賞だけでなく
4冠を獲得し突然スターになった” ナー・ホア ”
今の気持ちを尋ねた

I (Ikaika Blackburn): 前から光ってるスターだったんだけどね!(笑)

K (Keoni Souza):急に大きいスターになったんだよね!
前は小さいスターだったんですよ(笑)

I : そうそう、前から光ってはいたんです!(笑)

彼ら自身ナ・ホク・ハノハノ・アワーズで
そんなに賞をもらうと予想していなかったという

K:いえ、全然思っていませんでした
一つもらえたらいいなと思っていたのですが
一つだけでもと思っていたのに、ボーナスをもらった気分です

なぜ高い評価をされたのか彼らの分析を聞いてみた

K:ぼく達の音楽のスタイルが理由かな?

I: アルバムを出すのは初めてだったけれど
ぼく達はもう10年以上一緒にやってます
まわりの人たちや友達がCD出してと言ってくれていたのですが
ようやくそれが実現しました

たぶんみんな待っててくれたからじゃないかな
初めてのCD発売だからかもしれません

グループのキャリアはすでに10年
彼らはどうやって知り合ったのだろうか?

K:オアフ島で知り合いました
イカイカはマウイ島出身で、ハワイイ大学でフットボール選手でした
ハワイイ語やハワイイ学を専攻していました
そこで一緒になったんです

I: ケオニとハレは中学・高校が一緒だったんです

K:オアフで一緒の学校に通っていました

H (Halehaku Seabury-Akaka):カメハメハ・スクールの中学、高校で一緒

I: だから二人は友達同士で、ぼくは後からね!(笑)
ケオニが演奏しているのを見て、声をかけたんです
ケオニとハレはもう既に一緒に音楽活動をしていたから
ケオニとハレがビフォアーで、ぼくとケオニがアフター(笑)

K:そう、今は”さぁ皆さんご一緒に”!(笑)

 

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ケオニとハレハクの二人は高校の頃から一緒に音楽をやっていたという
そして、ハレハクの叔父さんはあのアラン・アカカ

K:カメハメハ・スクールの7年生から
2002年に卒業するまで

K & H:一緒にやっていました

K:ハレのおじさんがアラン・アカカなんです
ぼくらに初めて解放弦を教えてくれた先生です

名前で気になっていたことを聞いてみた
ケオニのファミリーネームはスーザ
あのミハナ・スーザとファミリーなのか?

K:いやいや!ミハナ・スーザさんは別のスーザさん!
一緒に演奏したことはあるけれど、ファミリーではではありません

ケオニはイカイカの音楽を初めて聴いてどう思ったのだろうか?

K:今も変わらないけれど、本当に甘いファルセットだと思います
彼の歌う”レイ・ピカケ”が、ものすごくいいんですよ
大好きなんです

イカイカが歌うのは最高だと思って
それでぼくらは一緒にやっていけるって思ったんです

 

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マウイから来たイカイカは二人の音楽はどう思ったのか?

I :ぼくはずっとハワイ音楽をやりたかった
ケオニの歌声を聴いたらものすごく高音で

すごく良くて
清らかで
かっこう良くて
きれいだったんです

まさにぼくがやりたいと思っていたハワイ音楽でした
でもそれまで、音楽を一緒にできる友達はいなかった
すぐにケオニのことろに行きましたよ
「一緒にやろう」と

その後、ハレの歌も初めて聴きました
驚きました、彼は高音で歌えるんです
高音より更に高い高音でね

K:そう、ハレはいつもすごく高いんだ

I: そしてハレは音楽が1万曲くらい頭の中に入ってる
大きな図書館みたいなのですよ!

どこかで読んだ日本で彼らを紹介する記事に
皆、子どもの頃からローカルでは
音楽の天才だといわれていたと書いてあった
どんな天才だったのか聞いてみた

K:そんなの見たことないですよ!
そんな記事見たことない!
誰も言われてないんじゃないかな(笑)

ハレハクのの家はミュージックファミリーだが’
他の二人の家はどうだったのだろう?

H:僕の家はそうです

I :ぼくはそうでもないです

K:うちも祖母が歌っていただけです

I :うちは祖父が歌っていましたよ

K:でも家の中だけで、外では歌っていませんでした

I :特別なミュージシャンがいる家ではありません

やはりハワイイは恐るべきところ
普通の家からこんなミュージシャンが生まれてしまう

ナー・ホアはウクレレ、ベース、ギターの編成だが
 3人は何でも弾けるはず
どうやってパートを決めたのだろう?

K:あの頃、ぼくはアップライト・ベースしか弾けなかったから!
選択の余地がなかった!(笑)

H:ケオニははアップライト・ベースしか持ってなかったの
だからベースを担当

I :当時ぼくは、全然ギター弾けなかった
だからウクレレ
ハレは…

H:ぼくは、昔はギター持ってなかったのに…

K:その時の事情で
それぞれでね
パートは決まってしまったんだ

イカイカはマウイ島に住んでいて 消防士だという
言ってみればパートタイムミュージシャンなのだが
そのあたりを聞いてみた

仕事と音楽活動大変じゃないのだろうか?

I :ハワイイの消防士は、月に10日間働きます
シフト勤務で24時間勤務を10回
だから丸一日ってことですね

つまり月に少なくとも20日の休みが取れるので
旅で動きまわることができます

休暇を取ることも、仲間に替わってもらうこともあります
休みの日を取り替えて、仲間がぼくの代わりに出勤してくれたり
ぼくが代わりに出勤したり
補い合いながらうまくやっています

オアフに住む二人はどうなのか?

 

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K:ぼくは音楽以外に2つ仕事を持っています
ハワイ航空のフライトアテンダントをしていますが
これは消防士のスケジュールと同じ感じですね

月に20日のオフが取れるんです
30日休みのこともあるし
3〜4日程度出勤すればいいこともあります(笑)

あと、港湾作業員もやっています
ロングショアみたいな、埠頭や船上で働いています
それから音楽をやっています

ハレハクは?

 

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H:ぼくは音楽だけです
大きな子どもみたいだと思いますよ(笑)

アレンジの新しさ、ヴァイブレーションを起こすパワー
三人はトラディショナル・ハワイイアン・ミュージックを
どう捉えているのだろうか?

H:うーん、どうなのかな
これがぼくらのトラディショナル・ハワイアン音楽だと思います

ぼくらがトラディショナルをやるとき
どの曲を演奏するにしても、あらゆるものに敬意を込めています
ぼくはぼくの音だし、ケオニはケオニらしい音を奏で
イカイカもイカイカらしい音を出す

そんな感じで、みんな少しずつ解釈はちがうんだけれど
ぼく達はトラディショナルというものへのリスペクトを持っている
そういうことだと思います

I :あらゆるスパンでね
でもニュースタイルっていうわけではないと思います

K:あえて新しいスタイルを目指しているということではなく
うん、ただ普通に歌っているだけです

H:それぞれの個性が合わさって、出できた音が
ナー・ホアの音になっているんです

個人的にはトラディショナル・ハワイイアンは”ナーパラパライ”以降
停滞していたように思っていた
そこに衝撃的にナホアが現われた
何かトラディショナルの壁を破るパワーを持っているように思うのだが
それは3人だと化学変化が起きると言うことなのだろうか?

 

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3人:そうだと思います!

K:普段ライヴなどの時は、できるだけ新しい曲(今までやっていない曲)を
3人で合わせてみたいと思っています

それぞれが自分のパートを受け持って、誰かが高音ならぼくはリードを取るし
誰かがリードを取ったらこっちは高音といった具合に
皆がその曲で最善のパートを受け持つんです

でも座って机に向かって楽譜で勉強ではなくて
いつも実際に一緒に演奏することを心がけています
3人で会ったときやライヴの時にも新しいことにトライしています

I :その方がいいね
なんと言っても楽しいよ

K:うん、演奏することがもっと楽しくなるから

H:挑戦でもあるし

I: たまにハレはぼく達の知らない曲をやるんですよ!
「次のコードは”G”で」と言うだけで、何を歌うのかわからない!
だからGを弾くんだけど(笑)

K:みんなで”G”を出すけれど、歌詞もわからない!
だからわかるまで、とりあえずがんばる(笑)

I : ハレはとにかく歌うわけです
そこにケオニが入って歌っていく
一緒に演奏していても聞いていておもしろいですよ

K:そうだよね、とにかく聴くしかないんだよね
それが面白いんだよね

自然にインスピレーションが湧いてくるのだろうか?
聞いているうちに何かを感じて歌えるようになるのだろうか?

 

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K:そうですね。誰かが歌うのを聴くと
見たり読んだりするよりも簡単に覚えられるんです

そのような方法だとステージごとに違う曲や、異なるスタイルに
なってしまうように思えるが
彼らのステージはそんなハプニングに溢れているのだろうか?

K:今回のステージ(ナー・ヒヴァヒヴァ)もそうですが
一応セットは作りますけれども
それすらいつも直前に決まるんです(笑)

3人:ミーティングはやりますけれど、楽譜は使いません

K:細部のイメージについて少し話し合うだけです
でも何を歌おうとかは決めません
だからいつも直前に決まります

ステージが始まって一曲終わったら次は…
といった具合で”G”とか”A”とか言いながら誰かが歌い出すんです
3人:ステージでは楽譜などは一切使いません
紙などは何もないないです

K: ハ−ラウの演奏でフラのために弾くときだけは使います
メリー・モナークの時などもそうですが
きちんとセットが全部整っているか確認するようにしています

H:順番や曲目がちゃんとなっているかどうかね

I :でも僕らはいつもの「ナー・ホア・ セット」は紙無しです!(笑)
フラの時だけは、ダンサーが入るタイミングがあるので、楽譜を使います
でもそれだけですね

3曲目で踊るとか、6曲目で踊るとか
間違えるとレッドカードをもらっちゃうからね!(爆笑)

H:「間違ってます—!」って(大爆笑)

ナー・ヒヴァヒヴァでも三日間演奏するが毎日違うのだろうか?

 

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3人:はい、ちがいます!

I:フラを踊る曲だけは同じになりますが
他は毎日とちがう曲をやると思います

フラが入らないときはとてもスピーディーな曲を好んで
演奏しているように思ったので聞いてみた
速い曲が好きなのだろうか?

K:ダンサーのためには、ゆっくり演奏しますね

I :ダンサーが求める曲にもよりますが
ぼくらはステージの上でダンサーがきれいに見えるようにしてあげたい
だからゆったりした曲は良いんですね

K:自分たちの演奏は速かったり、ゆっくりだったり、ミディアムテンポだったり(笑)

僕は個人的にハレハクを5年ほど前から知っているのだが
ジャズやロックなども好きで演奏していた
でも、やはり自分達を表現するのはトラディショナル・ソングなのだろうか?

H:そうですね、ハワイ音楽には、ジャズの要素が充分に入っている曲があります
だから今はハワイ音楽の中でジャズもやってることになるのかもしれません
例えば昨日の第二部でアンティー・マープ(クムフラ・マプアナ・デ・シルバ)に
演奏した曲(プア・リリ・レフア)もそんな曲です

カハウアヌ・レイク・トリオには
アルバムを作るときには4人目のメンバーがいました
アル・カアイラウ(Al Kaʻailau)です
(アッタ・アイザックなどのアルバムにも参加している)
トラディショナルなギター演奏をしています
ぼくは彼のギターが大好きなのですが
彼などは、ハワイ音楽にジャズのエッセンスを加えたと一人だと思います
そのほかハイラム・オールセン (ギター)などがいます

このように)ジャズの要素を持ったミュージシャンが
ハワイ音楽の中にもたくさんいます

ヘンリー・アレン(スチール・ギター)はマウイ島に住んでいて
ジョージ・ベンソンととても仲が良い

ジャズは、ハワイアンミュージシャンにも、大きな影響を与えています
例えば、古い人ではジョニー・アルメイダも
マンドリンやバイオリンを入れていてジャズの要素があります

ハワイ音楽は、こんなふうにジャズやビッグバンドから大きな影響を受けています
ジャズの要素をたっぷりと含んだハワイ音楽が好きなんです
そしてぼく達3人なら、そんなことも出来るのです
それが何とも言えず嬉しいですね

ケオニのベースも素晴らしい
弾むような右手は独特だ
イカイカのウクレレも8弦で独特のストラミングを見せる
ハレハクはサウスポーだが弦はレギュラーに張ってある
それぞれの楽器演奏について聞いた

K:これが心地良いんです
基本はツーフィンガーなんですが
本当に気持ちよく弾けるんです
自然に身についたスタイルで誰かに教えてもらったわけではありません

でも疲れた時には別の指も使うしいろいろです
時々交代させています
働かせ過ぎたら別の指に変えてね!
平等にしなくちゃいけないから(笑)

I :僕のウクレレ8弦です。
ナーホアには合っていると思っています
トラディショナルな曲の時は主に8弦を使っています

4弦を使う曲もたくさんありますが、自分の演奏には8弦が合っていますね
ぼくのウクレレは、日本人の製作者 高達正さん(Blue Moon Craft)が
作ってくれたものなんです
そう、彼が作ったウクレレが好きなんです

これはぼくらの声のパワー、ギターやベースの音にもよくマッチします
彼は本当に良いウクレレを作ってくれました

日本にもトラディショナル・ハワイアンを演奏するバンド、プレイヤーが増えている
”ナー・ホア”が出てきて衝撃的を受けたプレイヤーもいると思うが
日本のプレイヤー達にアドバイスはあるか聞いてみた

H:タカ(アロハ・プメハナス)にアドバイスですか!(爆笑)

K:タカヒロー!!

ぼくの長い友達タカ(アロハ・プメハナス)の名前が出てきた
5年前に初めてハレハクと会ったときもタカとは一緒だった(笑)

I :タカはハワイアンミュージシャンみんなと友達だよ

H:日本から来るといつお土産を持ってきてくれるんです
楽器を持ってきてくれることもあるしね

I :来ればお料理してくれますしね!ほんと、大好きなですよ

K:タカさん大好き! 記事には「We Love Taka !」って入れてください!(笑)

K:ここからはまじめに

好きな音楽をやることだと思います
それに勝ることはありません

もし好きでもない音楽をやっても上手くはなれない
ベストな演奏はできない
そういうことだと思います

I :楽しむこと…かな

K:リハをしない!(笑)
曲の練習をしないこと!
フリースタイルが良いんですよ
フリースタイルで楽しむこと!
何かを決めすぎては楽しめない

I :音楽を楽しむ
本当に!ぼくらも楽しくやりたいだけなんです

K:気楽にね。ハング・ルースですよ
楽譜をにらんで演奏していても楽しい音楽にはならないね

彼らは今、ハワイイでフラ・ハーラウから引っ張りだこだという
日本のミュージシャンがフラの伴奏をする時に
何か注意することは?
気をつけることは?
あるのか聞いてみた

I : これも答えは楽しむこと!

H:リラックスして楽しむ!

I:同じです。ダンサーもシンガーも楽しむこと
楽しければ、自然と笑顔が出てきます

シリアスになりすぎると、音にも影響します
だから楽しんで!

K:ぼくらは音楽が大好きでフラダンサーのために演奏をします
音楽を感じればダンサーはもっとうまく踊れるようになる

そうすればぼくらはもっと良く演奏できる
この関係にはワクワクしますよね

I:あるクムが言っていました「ダンサーは歌い、シンガーは踊りなさい」
つまりミュージシャンとダンサーが互いに感じ合うということですよね
ぼく達が良い音楽を感じ取ってダンサーに届ければ
ダンサーも気持ち良く踊れるのだと思います

今回彼らは奥様を連れてきている
そして、3人の奥様はフラを踊る
ステージでは旦那さんの演奏で奥様が踊るという
ハッピーな趣向もあった
そのことも聞いてみた

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K:最高ですよ!
愛する人のために歌うこれが最高です!
気持ちいいことです
ハワイイアン・ソングにはラブ・ソングがたくさんあります
レイに使う花のことを歌うこれはラブ・ソングです
カオナといって、隠れた意味が歌に込められています

フラは愛する人のために歌います
そうやって意味を伝えるのです
ぼく達が歌って、ダンサーがその意味を表現する

愛しあっている関係が、もうそこに入っているんですよ

10年の長い助走期間を終えて高く舞い上がった彼ら
これからはどのような活動をしていくのだろうか?

I:3人で音楽を続けていきます
ハレを中心にしてCDを作ったり、他にもプロジェクトがあると思いますが
それまでは旅を通してナー・ホアを世界中にシェアしていきたいですね

H:そうですね、楽しくやっていきたいです

トラディショナル・ミュージックはハワイイの文化だ
これからトラディショナル・ミュージックはどの方向に進んでいくのか
発展していくのか?衰退していくのか
ハワイイでもヤングジェネレーションである彼らは
どのように感じているのだろうか?

K:変らないと思います
歴史は自ら繰り返す
だから戻ってきてはまた廻っていくんだと思います

ぼくらがここにいる限り、今やっていることを続けていく
そのことをきちんと意識しなくてはいけないと思っています
そうやって歌を生きたモノとして残していく

これからも新しい世代が出てきます
幼いときから音楽をやっている人が多い世代ですが

彼らはぼく達の世代を見てインスピレーションを持ったり
更にもっと上の世代の音楽を聴いてインスピレーションを抱く
そうやって続いていくのだと思います

だからトラディショナルミュージックは
ハワイイの希望と言えると思います

若い世代はハワイイでもレゲエとかロックが好きで
そういう音楽をやりたいのではないだろうか?

K:でもそれはそう長くは続かないんじゃないかな(笑)
でもハワイアン音楽は続くと思う

そういう若い世代を育てたいと思っているのだろうか?

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3人:もちろん!そういう思いはありますよ!

K:ぼくらの師匠たちがぼくらの活動を支えてくれましたから
やっぱりぼく達も同じことをしたいですね

それもやはり繰り返していくということか?

K:そう、繰り返し続いていく

H:若い世代にかなりすごいミュージシャンがいるんですよ
ものすごいグループがいくつかいてね

ミュージシャンとしてのクオリティーが高くて、歴史認識のセンスもあるやつらが
こういう曲をいったい誰が書いたのか、作者は何を伝えたいと思っているのか
そういうことを知りたがっている

そういう若者がこれから先もずっとトラディショナル・ミュージックを継承していくわけです
若い子たちのそういった行動は刺激的で
すごく気持ちが上がります

約40分間楽しいインタビューが続いた
本当に仲が良くリラックスした3人だった
ハワイイで彼らの演奏が聴きたいと思い
どこへ行けば良いか聞いた

K :フェイスブックを見てください
マウイ島とか、オアフとか、ぼくらがどこにいるのかわかりますから

I :ハワイで定期的にライヴをしてないので、FBを見てもらえれば
ぼくはマウイで、二人はオアフで働いてるけど
演奏活動はオアフがメインです
レギュラーはないのですが、話があればいろいろなところで演っています

是非ハワイイでも僕らの演奏を聴いてください
また日本にも来ます!

 

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インタビュー・写真 すずきしゅう
通訳         関口千恵子 

協力:読売新聞社
   ウイルコム 長谷川精一
Mahalo!

 

           

 

 

 

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